ファッションモデルの知られざる歴史、時代を象徴するモデルの略歴などを
モデルマニアの私がモデルに関する雑学の集大成としてまとめています。
ジア・カランギは、70年代終わりに活躍したスーパーモデルであると同時に、「悲劇のヒロイン」としても多くの人に知られています。
その悲劇は生まれた頃には既に始まっていて、父親に虐待されながら育ちました。
このような環境があり、モデルを始める前には既にドラッグに逃げることを覚えていましたが、彼女の美しさは際立っていて、やがてモデルとして成功することになります。
ウィルヘルミナに所属し、社長のウィルヘルミナ・クーパーには本当に可愛がられました。
ところが、ウィルヘルミナは1980年に肺がんで亡くなります。
ジアは、ウィルを母親のように慕っていました。
ですから、ウィルの死と同時にどん底に突き落とされ、その頃から薬物依存が一層強くなり、やがてヘロイン中毒になります。
1981年には、外見も性格も、別人のように変わっていたといいます。
気性の激しい性格が目立つことでファッション業界からも煙たがられるようになり、1982年冬にコスモポリタン誌のカバーを飾りますが、これがジア最後のカバーになります。
やがてHIVに感染していることがわかり、益々人々は遠ざかり、1986年に、エイズにより亡くなります。
それから暫くすると、ジアの功績が見直されるようになり、現在では彼女のスタイルが「レズビアンのスーパーモデル」(彼女はレズだった)、「アイコニックな存在」として愛されています。