ファッションモデルの知られざる歴史、時代を象徴するモデルの略歴などを
モデルマニアの私がモデルに関する雑学の集大成としてまとめています。
1950年代には、モデルに対するイメージは一新しました。
それまでモデルは頭の悪い仕事、低俗な仕事という印象を持たれていたのですが、「モデルという仕事はお洒落である」という見方が徐々に浸透してきたのです。
ですから、モデルはモデルという職業を誇りに思い、またトップモデルに憧れる女の子も大勢いました。
この時代のモデルは、ランウェイモデルと写真モデル(広告や雑誌などカメラマンが撮影するモデル)では、ニーズに違いがありました。
ランウェイモデルの条件は、細身で背が高く、美しいウォーキングをすること。
しかし、顔は大して重要ではないとされていました。
一方、写真モデルのほうは、大きな目、透明感のある肌、美しい骨格をもっていることが要求されました。
写真ではアップになることもあるので、顔のパーツなどにも様々な要求があったのだと思われます。
今では雑誌モデルがランウェイに登場することは当たり前で、ランウェイと写真でそのニーズに大きな違いはありませんが、この時代は、ランウェイと写真のモデルを区別していたようです。
そして、モデルの立場が上がると同時に、モデルとアルコールやドラッグの結びつきが強くなります。
この時代のトップモデルの中には「覚せい剤で10年間一度も寝なかったわ」という人もいるほどです。
「古き良き時代」と呼ばれていた時代が終わり、60年代はモデルにとって新たな時代になります。