ファッションモデルの知られざる歴史、時代を象徴するモデルの略歴などを
モデルマニアの私がモデルに関する雑学の集大成としてまとめています。
1970年代に、ローレン・ハットンが快挙を成し遂げます。
1973年に、化粧品メーカーのレブロンと、40万ドルの独占契約をしたのです。
それまでのモデルの歴史の中で、一人のモデルがいちブランドと独占契約することはなく、また40万ドルというのは、当時破格の金額でした。
ハットンは撮影中、「決して飾り立てず、ナチュラルに」をモットーに、シンプルなスタイリングで挑みました。
スタッフにも「決してやりすぎないように」と約束させ、自然体の自分のイメージを前面に打ち出すことに徹したのです。
そして、この戦略が大成功を収めます。
この時期、女性に求められるようになったのは、「健康的」「ナチュラル」といったことです。
60年代のツィギーのような華奢な感じでなく、かといって宝石で飾り立てることもない、自然な女性性を求める時代になりました。
この時代には、ナチュラルで肉感的なタイプのモデルが求められ、水着雑誌「スポーツ・イラストレート」で人気になったシェリル・ティーグスや、グラマラスなマーゴ・ヘミングウェイといったモデルが新たな理想になります。
ヘミングウェイは「私は痩せて見られたいと思ったことはない。体重を落とそうと思ったことはないわ」と当時のインタビューで答えています。
また、1970年代は、アメリカ人モデルが特に世界的な活躍を見せた時期でもありました。