ファッションモデルの知られざる歴史、時代を象徴するモデルの略歴などを
モデルマニアの私がモデルに関する雑学の集大成としてまとめています。
多くのフォトグラファーに愛され、1950年代に活躍したモデル、ジーン・パチェットは、パリ・クチュール界では「アメリカから来た女神」とも呼ばれ、非常に愛されていました。
地元のプレストンから1948年にニューヨークに渡り、フォードと契約します。
初めて経営者のアイリーン・フォードに会った時は「太り過ぎ」と言われ、面接は不合格になります。
しかし、ダイエットをして再びアイリーンに会いに行き、晴れてモデルになりました。
その後はジョン・ローリングやルイーズ・D・ウォルフなどの著名な写真家と組んで多くの仕事をしますが、中でもアーヴィング・ペンとは最も多くの仕事をこなしました。
ブレイクしたのは、1950年のことです。
ヴォーグのカバーを飾ったことで有名になり、その年10月のヴォーグでは、ジーンの特集が組まれたほど人気が爆発しました。
そして、フォードにとって、ジーンは初めてのスターモデルになりました。
ジーンの魅力は、清楚な美しさにあります。
いわゆる「近所にいそうな女の子」よりもはるかに卓越した美しさを持ちながら、それに媚びることもなく、また謙虚な人柄であったことも大変評価されていました。
1953年に銀行家と結婚して、その後も暫くモデルを続けていましたが、「二足のわらじ(主婦業とモデル業)は不可能」ということで、子育てに専念するため、1963年に引退しています。