ファッションモデルの知られざる歴史、時代を象徴するモデルの略歴などを
モデルマニアの私がモデルに関する雑学の集大成としてまとめています。
60年代になると、イギリスだけでなく、世界中の若者文化やファッション事情に変化が起きます。
時代は画一的なものよりも、変化や多様性を求めるようになりました。
写真家たちは、「エキゾチック」「オリエンタル」といったキーワードで、新しい時代の顔となるモデルを多く発掘していきました。
ここで大きくクローズアップされるのが、有色人種のモデルたちです。
アメリカでは、60年代終わりまでに3つの黒人専門モデル事務所が設立されました。
その中でいち早くクローズアップされたのが、ナオミ・シムズです。
白人至上主義のモデルの世界で、挫折せずに自分を売り込み、やがて週1,000ドル稼ぐ売れっ子モデルになります。
また黒人、白人、メキシコ系などのミックスであるドニエル・ルナは、イギリスのヴォーグ誌のカバーを飾った、初めての黒人系モデルとしてその名を残しました。
そのほかにも、現在実業家として活躍するイマン、ビバリー・ジョンソンなど、60年代以降もテレビなどで活躍する顔ぶれが初めてお目見えしたのも、この時代です。
東洋系では、日本人モデルの松本裕子がピエール・カルダンのミューズとなり、パリに渡りました。
そして、白人モデルの中では、美人系よりも個性的なルックスが人気になり、身長185cmのヴェルーシュカや、少しぽっちゃりしたウィルヘルミナ、前歯に隙間があるローレン・ハットンなどが活躍します。