ファッションモデルの知られざる歴史、時代を象徴するモデルの略歴などを
モデルマニアの私がモデルに関する雑学の集大成としてまとめています。
ウォルトが妻を展示会のモデルとして起用してから、マネキンの代わりに女性が服を着て大衆の前で見せる、という方法は広がりを見せました。
ウォルトに続いて展示会用モデルを起用したのはポール・ポワレやシャネルです。
但し、まだまだモデルがプロの仕事とは考えもつかなかった時代ですから、現在のようにモデルエージェントが存在してクライアントとモデルを仲介するシステムもなかったので、モデル選びはそのブランドごとに独自の方法を取っていました。
例えば、ココ・シャネルが初めてモデルとして選んだのは、彼女の叔母に当たる、エイドリアンヌとアントワネットです。
そしてその後、シャネルはフルタイムのモデルを起用します。
これは、シャネルには「意思の強いはっきりした印象の顔つきで、エレガントなウォーキングをする女性」という明確なモデル像があったからです。
そしてシャネルによってモデル・ガールに選ばれた人たちは、シックな女性たちの憧れの的になりました。
このように、デザイナーによっては、専属モデルを雇うほうが都合がいい場合もありましたが、基本的には、まだまだモデルの社会的地位は低いままでした。
モデルはプロの仕事ではなく、仕事内容としても大したことはない、というイメージが持たれ続けました。
そして、イメージが低いまま、モデルという仕事の1920年代が幕開けします。