ファッションモデルの知られざる歴史、時代を象徴するモデルの略歴などを
モデルマニアの私がモデルに関する雑学の集大成としてまとめています。
ファッションモデルがいつ頃から存在するのか?
それを探るには、いつファッションが大衆化したか、またいつ最初のファッションショーが開かれたか、などを明らかにしなければいけません。
そもそも18世紀中頃までは、ファッション業界にはデザイナーすらいませんでした。
ファッションとは「権力の象徴」であり、貴族が自分たちの権利や豊かさを見せ付けるために、わざと豪華にする傾向があったのです。
仕立て屋は顧客のニーズに応えたものを作り、自らデザインセンスを持つ必要はありませんでした。
しかし、注文を受けてから作る生産工程だとコストも時間もかかり、非合理的です。
その部分をクリアし、自らが洋服のサンプルを幾つか作り、それを「展示会」で顧客に展示して注文を取るという方法を考えたのは、フランスで活躍するイギリス人デザイナー、シャルル・ウォルトでした。
その展示会でサンプルの洋服を着たのが、シャルルの妻、マリーであり、彼女こそ初のファッションモデルであると言われています。
ウォルトがデザイナーとして活躍するようになったのが19世紀終わり頃、そしてそれと時を同じくしてファッションモデルも登場したということになります。
ただ、ウォルトの妻は、夫の仕事を助けるために洋服を着たに過ぎず、プロのモデルではありません。
ファッションモデルがプロの仕事として尊敬されるまでに、もう少し時間を要することになります。