ファッションモデルの知られざる歴史、時代を象徴するモデルの略歴などを
モデルマニアの私がモデルに関する雑学の集大成としてまとめています。
60年代に活躍したモデルの一人が、ヴェルーシュカです。
彼女は、当時のモデルの中でも特に目立つ、185cmの身長を持っていました。
また、それだけではなく、顔立ちも個性的で、ファッションに興味もありませんでした。
第二次大戦中のドイツ領土(現ポーランド領)で生まれ育ったヴェルーシュカは、1957年にハンブルクの美術学校に進学し、1962~1963年は、フィレンツェで絵を描いていました。
その時ファッション関係者の知り合いからモデルの仕事を勧められ、アルバイトということでモデル業を始めたのです。
そのうち本格的にモデルを目指すため、パリに移り住み、その後ニューヨークに渡ります。
売れるまでに少し時間がかかりましたが、そのたぐい稀な個性はやがて多くのフォトグラファーに愛されるようになりました。
ヴェルーシュカは、モデルとして成功するために努力を惜しみませんでしたが、同時に、周りに合わせることを拒み続けました。
彼女は、シックな洋服は元々好きではなく、着こなすことに興味がなかったのです。
「自分がどれだけ別人になれるかを試してみたい」という挑戦的な気持ちが、彼女をモデル業に駆り立てていたようです。
しかし、自分のヴィジョンが周りと合わなくなったとき、彼女はモデルをやめることにしました。
現在では、限定的にモデルのオファーを引き受け、それ以外はニューヨークで違った形の芸術活動を行っているとのことです。