ファッションモデルの知られざる歴史、時代を象徴するモデルの略歴などを
モデルマニアの私がモデルに関する雑学の集大成としてまとめています。
パワーズがモデルのビジネスを成功させた頃、モデルの主な仕事は広告とファッションショーでした。
しかし、ファッションショーは、今ほど派手なものではありません。
例えば、元祖ファッション・モデルのマリー・ウォルトが洋服を着たのは、展示会のような場所です。
決してランウェイを歩くのではなく、どちらかというと「動くマネキン人形」のような存在で、マネキンが動作の可能な人間に取って代わり、人前でじっくり洋服を見せていただけ、という感じであったようです。
この洋服の展示会は「ファッション・パレード」と呼ばれ、1900年までに、フランスではファッション・パレードが頻繁に行われるようになりました。
それをアメリカが輸入し、「ファッション・ショー」にしたのは1912年のこと、シカゴの産業博覧会の時であったといわれています。
この場合のファッションショーは、現在のランウェイのある形式に近いものになり、ウォーキング用のスペースが設けられます。
それと共に、「ランウェイ・モデル」というファッションショーのためのモデルが誕生したわけです。
アメリカがファッション・パレードを輸入した当初は、それぞれのブランドやデパートが独自のパレードを行っていたのですが、ランウェイが登場してからは、パレードも徐々にショーに吸収され、現在の形に近づいていきます。