エレガンスへの回帰

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エレガンスへの回帰

ウェイフやパンクなどの庶民的スタイルは、数年でその流行に終わりを告げることになります。

元来、人は、美しいものを求める傾向にあるのかもしれません。

ヘロインシック風の女性たちがファッション誌で多く登場すると、読者が「美しくない、気持ち悪くなる」という不満を持つようになりました。

個性優先の時代に終止符を打ったのは、恐らくナジャ・アウアマンでしょう。

ナジャの台頭は、ファッション界にとって衝撃的なことでした。
それまでのどのモデルのタイプとも完全に違っていたからです。

ナジャは、美しいのは勿論のこと、驚くべきなのは、そのスタイルです。

身長180cmで、脚の長さは114cmにもなり、その長い脚で誰よりも完璧に洋服を着こなしました。

ナジャのような、本物のマネキンのようなモデルが登場したことで、時代はまた新たな展開を見せていきます。

我流を貫いていたモデルたちも、エレガンス志向にシフトしていきました。

この時代、ブロンドの髪に清楚な美しさを湛えるアンバー・バレッタ、黒髪の強い印象を持つシャロム・ハーロウなどが活躍します。

彼女たちは、かつてのスーパーモデルほどのインパクトを持ち合わせていませんでしたが、それでも、彼女たちは「エレガンス」「セクシーさ」の時代を呼び戻してくれました。

2000年に向けてスーパーモデルもウェイフも勢いを失い、新たな時代に突入していきます。

ファッションモデルの歴史

50年代までを象徴するモデルたち

60年代・70年代を象徴するモデルたち

80年代・90年代を象徴するモデルたち

2000年代を象徴するモデルたち